NZ生活

NZでやる糠漬け

こんにちは、とのっちょです。

今回は我が家でやっている糠床の話をしようと思う。

ぬか床を始めたのは妻なのだけど、いろいろあって今は私が面倒を見ている。NZにきて割と早々に始めたので我が家のぬか床は10年近くたっているのかもしれないが、いつ始めたかも覚えていないので多分8年くらいだと思う。

糠漬けのメリット

糠漬けは米ぬかに野菜を漬けて乳酸発酵させたものだ。要は乳酸菌を摂取することができるので、体調がよくなる。

また、つける野菜を適当に塩でもんでからぬか床に埋めて1~2日で出来上がるのでてがるだ。

米ぬかの入手性がよくない

日本では米ぬかは簡単に手に入るのだが、NZではなかなか探し出すのに苦労した。ある日とあるお店でLous社のRice Bran Fineという製品がたまたま目に入り、米ぬかを幸いに手に入れることができた。

・・・のだが、正直言って今はお勧めしない。というのもまず450gで20ドル近くするため一言で言って「高い」というのが最大の問題だ。

日本のサイトで軽く検索するだけで、数キロの米ぬかを千円もしないで手に入れることができてしまう。原価だけで言うならば10倍くらいしてしまう。

次に、そもそも健康食品として売っているせいか、ある日からリンゴジュースが配合されるようになった。このあたりからこの製品をぬか床に入れると、ドロドロでベタベタした泥のようなものになるようになった。

これは野菜を漬けるだけでもなるので、製品自体に何か変更があったのだろうと思う。

なんにせよこの変更によってぬか床を一時期あきらめるか本気で悩んだりもした。

かつては高い米ぬかを我慢して使っていたのだが、今では我慢して使おうにもぬか床には使い物にならなくなってしまい、NZにおける米ぬかの入手性はお世辞にも高いとは言えない。

玄米+精米機で解決

NZではコメは普通に売られており、玄米もBrown riceとして同様に売られている。特にアジア系の店には大きな玄米が売られている。

そこで、日本から精米機を取り寄せて玄米を自前で入手することにした。我が家はアイリスオーヤマの精米機を入手した。

これを使って玄米から米ぬかを入手して使ったところ、きちんとぬか床として使えるようになった。

精米機が一万円以上して瞬間的には懐に響くが、こちらで買うことを考えれば割と早々に元が取れる。当然この精米機に合う変圧器も必要だが、それはすでに持っていたのでわざわざ買い足す必要はなかった。

ぬか床の管理はそれほど大変ではない

ぬか床をどのように管理するのかというと、基本的には一日に一回ぬか床を混ぜればよい。

乳酸菌自体は嫌気性細菌かと思っていたのだが、どうやら酸素はあってもなくてもいいらしい。ただ、ぬか床の表面に好気性細菌が繁殖するのを抑えるためにもぬか床を混ぜるのは大事だろう。

といってもこれは個人的にそう納得しているというだけなので、ぬか床を混ぜるのがなぜ必要なのかは調べていない。とりあえず「そうするもんだからそうしている」くらいでやっている。

次に、つける野菜だが、キャベツの葉を定番でつけており、そのほかは野菜が手に入ったときに漬けている。

我が家でつけたことがあるキャベツ以外の野菜は以下のものだ。

  • ラディッシュ(はつか大根)
  • 大根
  • セロリ
  • ブロッコリーの茎
  • カリフラワーの茎
  • テレグラフキュウリ
  • スナックキュウリ
  • アボカド
  • ニンジン
  • 青梗菜

変わり種としては青魚を糠漬けにしたこともある。結構おいしいが、野菜と同じぬか床に入れるのは抵抗があるので、別途ジップロックにぬかを取り出して漬けた。

野菜は基本的には安いものを買っているが、家庭菜園で出に入れた野菜を漬けることもある。妻曰く、家庭菜園で採れた野菜を漬けたほうがぬかが元気らしい。

アボカドを漬けると思ったよりおいしい

NZにきて一番の発見だったのは、アボカドの糠漬けがおいしいということだ。アボカドといえば、動画サイトでインフルエンサーが使うねっとりした野菜だ。

だが、アボカドが全く熟していないと、恐ろしく固くゴリゴリした食感になるのだが、このタイミングがぬか漬けとしてはベストタイミングでもある。

ほかの野菜はつけるときに選ぶこともなく漬けられるが、アボカドは選び方があるので少しだけ書くことにする。

とはいえどの状態のアボカドを漬けるかは好みでいいと思うが熟しきったアボカドはぬか床の中でとろけてしまうのであまりお勧めできない。

 

アボカドの私なりの見分け方

これから書くのは私なりの固いアボカドの見分け方であり、とくに根拠があるものではないが、「このやり方でやってる限り外れたことがない」というものなので割と自信をもって書くことができる。

まず、実が赤くなっており、持っただけで柔らかいものはかなり熟している。正直好きではない状態だが、この状態の実をペーストにしてレモンジュースと混ぜて野菜スティックのディップにしている人は見たことがある。

次に、実が赤くなっているが割としっかり目のものはだいぶ熟している。この時の実は種に何か毛のようなものが伸びていてこの部分の食感がすこぶる悪い。正直私は選ばない、というか、赤くなったアボカドの実は選ばないが、これもペーストにしてディップにしている人はいた。多分赤くなったアボカドの実の使い道はディップなのだろう。

さて、次が多分ベストな状態のアボカドだが、まず、実が緑色であること、そしてヘタが簡単に取れること。このくらいのアボカドをわさび醤油で食べるととてもおいしい。とてもおいしい、ご飯にのせて食べると海鮮丼を食べたような気分になる、野菜だけど。

多分動画サイトでインフルエンサーが使っているアボカドはこの状態のアボカドだろう。

ちなみにこの状態のアボカドの実は持った時に結構固い場合が多いのだが、これは皮が固いだけだと思う。

最後に、ぬか漬け以外では食べられたものではない状態の実だが、これは、緑色で、かつ、ヘタが取れないものだ。いや、物理的には取れるが、取ろうとしたときにかなり力がいるもの、といってもいいかもしれない。この状態のアボカドの実がぬか漬けにはねらい目だ。

アボカドの漬け方

アボカドだからと言って特別な漬け方があるわけではない。ただ、あまりにも硬くて種から実を外すのに難儀する。私は実に十字に切れ込みを入れて一つずつ取り外している。

取り外した後に皮をむいて塩で軽くもんでからぬか床に漬けている。

種の皮が実についたままになるが、これははがれるようなものではないので、もしはがしたいならナイフで切り取るしかない。

漬ける期間は2日間がいいだろう。

アボカドの糠漬けの味

アボカドの糠漬けは何か特別な味がある感じではないが、多少アボカドの風味を感じるくらいだ。

その代わりにザーサイのような味と食感になるので、ポリポリとつまむにはベストな糠漬けだと思う。

そんなわけで今日も私はぬか床を混ぜるのである。