NZのゲームショップEB Gamesが全店舗閉鎖するのでNZのリストラについて解説します
みなさんこんにちは、先程ニュースでNZのゲームやさんといえばここ、っていっても過言ではないEB Gamesが前店舗閉鎖に向けて動き出したようです。
ニュージーランドでゲームを買う場所というのは、EB Gamesの他にももちろんあるのですが、ゲーム専門店という意味でのゲームやさんはEB Gamesくらいしか見たことがありません。
こちらがそのニュース記事になります。
一体何が起きているの?
先程引用した記事によると、2024会計年度の時点ですでになんミリオンもの損失を出しており、管理職のリストラはすでに始まっていたようです。
そしてこの度国内全店舗の閉鎖に動き出したということなのでしょう。
この記事の中で社内に通達されたレターの内容に触れられており、以下のように書かれているようです。
“This proposal is not final, and no decision will be made until we have completed a full consultation process in good faith with affected team members.
“This proposal includes the closure of all remaining EB Games New Zealand stores and the New Zealand Distribution Centre.
“If the proposal were to proceed, it would mean that all roles within EB Games New Zealand would be disestablished.”
要点をかいつまんで言うとこんな感じです。
- 影響を受けるすべてのスタッフとのコンサルテーションが終わるまでは最終決定はしない
- NZ国内の全店舗及び配送センターを閉鎖する
- この提案が通ればEB Gamesで働くすべての人々が職を失うことになる
要はNZ全土のEB Gamesを閉鎖して従業員を解雇するというゴールに向かって今突き進んでいると言ってもいいと思います。
レターの内容を見て思うこと
こうやって見るとEB Gamesの母体でもあるGameStopがすべての従業員と根気よく対話をして最終的な決定をしそうに見えるんですが、私の印象としてはこんな感じです。
- いま全店舗閉鎖の決断を伝えると大変なことになるからそう言わないだけで実際のところはもう全店舗閉鎖は決定している
- コンサルテーションをしたからと言ってこの決断は覆らない
- すべての従業員と、というのはおそらく全従業員が参加可能なZoomミーティングをやって終わる
というのもこれは私も経験しているからです。
私の経験したリストラ
NZでは一度就職したらかんたんには解雇できない、という話をよく聞きますが、実はそうでもなく所定の手続きを踏めばリストラは可能です。
私が経験したリストラは以下のステップを踏んでいました。
- やたらと退職者が増えてくる(もしかすると内部でそういう噂が広まっているのかもしれない)
- 突然経営者がごっそり変わる
- ある日新社長が「厳しい決断をしなくてはならなくなりました」と言ってリストラを開始する
- 全従業員との対話はオンラインミーティングを一回やるだけで質問もそれほど受け付けてくれないし終了時刻になったら一方的に回線を切られる
- リストラ対象になる社員には早期退職報奨金を出すと提案されるが大した額ではない
- リストラが完了、リストラのときの経営者がごっそりやめて入れ替わる
要はリストラ請負人みたいな人がやってきてリストラをやって新体制で開始するというものですが、やられる側は溜まったものではありません。
中には一月前に入社した人もいて「なんで採用したんだ俺のキャリアに傷がついたジャネーか」と激怒する人や「私の生活はどうなるんですか」と涙ながらに訴える人もいましたが、これらに対する返事は「心中お察しします」しかありませんでした。
ルールに則ってリストラをしてはいるようですが、ルールに乗っとているだけでしかないな、というのが私の印象でした。
私はこのときには永住権もあったので転職以外に悩みどころはありませんでしたが、結構きついものがありました。
リストラのルール
NZではリストラはRedundancyと言われています。要は余剰の社員を整理するということなのでしょう。
リストラのルールは政府によって定められており、以下にそのルールが説明されています。
この中で雇用主がリストラをするにあたってのルールに「The reasons for any redundancy must be genuine.」というのがあり、いつでも自由に好きなようにリストラをすることは認められていませんが、この「正当な理由とはなにか」が気になると思います。
この記事中でも書かれていますが、例えば誰かをリストラして空いたポストに他の人を入れた場合は不当なリストラとみなされます。
では適切なリストラとはなにか?ですがこちらに解説があります。
例えば以下の場合にリストラが可能になります。
- 経営方法の変更
- 技術革新
- 不景気
つまり「ビジネスを継続するために色々と改革をしたところこのポジションがどう考えても要らなくなった」ということが正当な理由なのでしょう。
ちなみに解雇には解雇のルールもあります。これはPIPと呼ばれる手順を踏襲しなくてはなりません。ちなみにこれも経験がありますが、誰一人として私にPIPが発生したことに納得する社員がいないというわけのわからない状況ではありました。
当時の同僚に「あいつ自分の立場が危ういから生贄立てたんじゃないか?」とまで言われました。結局誰一人意味がわからずに始まったPIPですが、なし崩し的に終わってしまいました。しかしこのときは永住権の申請をした状況だったので生きた心地はしませんでした。
もし興味があるようでしたら以下の記事を参考にしてください。
リストラはNZでも起こりえます
EB Gamesのリストラを見たときに「NZでは一度就職したら解雇はないんじゃないの?」と驚く人もいるかもしれません。私もたまに「NZでは解雇をすることはできない」と聞きますから。
ですが、実際にはリストラであれ解雇であれ雇用主起点で仕事を失うことはあるということは知っておいてください。