NZ生活

今日はニュージーランドの祝日ワイタンギ・デーです

こんにちは、とのっちょです。

ニュージーランドではマオリ族とイギリスとの間でかわされたワイタンギ条約というものがあります。最近国内で見直そうという動きがありそれによってだいぶ騒ぎが起きていますが、改めてワイタンギ条約についておさらいしましょう。

ワイタンギ条約とは?

ワイタンギ条約とは、1840年2月6日にニュージーランド北島にあるワイタンギと言う場所で締結されたイギリスとマオリ族の条約です。

ワイタンギはブリトマートから車で3時間強かかる場所にあります。

ワイタンギ条約のコピーは現在ニュージーランドの国立公文書館に保管されているようです。

公文書館のウェブサイトでも検索して見ることができました。

ワイタンギ条約の歴史と背景

ワイタンギ条約が必要となった理由としては、まずニュージーランドにヨーロッパから多くの人が入植するようになり、土地や権利をめぐる紛争が増加したこと、イギリスの利権を保護する事、マオリ族の権利や文化の保護、そしてニュージーランドを近代国家として成立させるために必要でした。

ワイタンギ条約は、ウィリアム・ホブソン大尉と宣教師のヘンリー・ウィリアム・フィッシャーの二人に起草され、ヘンリーはマオリ語への翻訳も行いました。

ワイタンギ条約の主な内容と影響

ワイタンギ条約で決められたことは以下の3つです。

  • マオリ族はイギリス女王の臣民となり、ニュージーランドの主権をイギリスに譲る
  • マオリ族の土地保有権は保証されるが、土地の売却はイギリス政府に対してのみ行える
  • マオリ族はイギリス国民としての権利を認められる

ただし、以前にも書いたように、マオリ語版と英語版で役が異なっているために、ニュージーランドの主権が誰が持つのかについての合意は今でもなされていないようです。

ワイタンギ条約の現代的な解釈と審判所

ワイタンギ条約の問題については、現在は1975年に設立されたワイタンギ審判所による審議が行われます。

締結後130年も立ってからの裁判所設立でだいぶ遅いと言わざるを得ませんが、これによって過去の問題についてはマオリに損害賠償が支払われるなどもしたようです。

ワイタンギ裁判所は英語ではThe Waitngi Tribunalといいます。所在地はこれまたウェリントンです。

裁判所で審理されたものとしては、例えば、放送局がマオリ語を十分に提供していない、などというものもあったようです。

ワイタンギ条約とニュージーランドのマオリ文化

ワイタンギ条約では一方マオリ族の文化保護についても約束があります。

例えば、マオリ語をニュージーランドの公用語として認める、マラエという集会所、タア・モコという伝統的な入れ墨、カーパハカという舞踊、織物なども保護されています。

他にもマオリ族の伝統的な知識に基づいた植物や動物の利用も認められていますし、マオリ族の文化や歴史に関する知識、伝説、物語も保護されています。

伝統的な知識に基づいた植物や動物の利用というのは、例えば、ハラケ(Flax)と言う植物を使った編み物や織物の作成や薬としての利用、カウリをつかあったカヌーや家の建築、カウリ樹脂を利用した伝統工芸、トトラという耐久性のある木材の利用、カリカリという葉っぱを使ったお茶、タウマヌと言う貝の食用や装飾品への利用などがあります。

ワイタンギ条約の未来

ワイタンギ条約はこのようにマオリ族の様々な保護を行うと同時に、未だに主権について解決していないという問題もあります。ですが最近起きていることはワイタンギ条約の見直しをしようという動きです。

マオリ族はこの見直しによってもともと保護されてきた様々な権利を侵害されるのではという不安を感じています。

また、ワイタンギ条約は最近起きている先住民族の権利を尊重すべきだ、という主張にすでに合致している、マオリ族とパケハ(マオリ語でマオリ族ではない人)の共生を目指している、という点から国際的にも評価が高いようです。

しかしながら今もワイタンギ裁判所で審理は行われており、最近ではマオリ族が独立した教育機関を設立できるようにしたりもしているようです。

今回の記事はAIでリサーチしつつ書いていますので、間違いがあるかもしれません。